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アルフレッド・ベスター「ゴーレム100」 [読書]

SF小説の読書が続く。というわけで、今度は2007年のベストSF海外部門2位の作品。一応あらすじめいたものを転機するが、この説明だけでは本作品の魅力は伝わらないだろう。
22世紀のある巨大都市で、突如理解不能の残忍な連続殺人事件が発生した。犯人は、ゴーレム100、8人の上品なミツバチレディたちが退屈まぎれに執り行った儀式で召還した謎の悪魔である。事件の鍵を握るのは才気あふれる有能な科学者ブレイズ・シマ、事件を追うのは美貌の黒人で精神工学者グレッチェン・ナン、そして敏腕警察官インドゥニ。ゴーレム100をめぐり、3人は集合的無意識の書くとそのまた向こうを抜け、目眩く激越なる現実世界とサブリミナルな世界に突入。自らの魂と人類の生存をかけて戦いを挑む。しかしゴーレム100は進化しつづける……。
 『虎よ、虎よ!』の巨匠ベスターの最強にして最狂の幻の長編にして、ありとあらゆる言語とグラフィックを駆使して狂気の世界を構築する超問題作がついに登場!
ヒトコトで言えば、小説自体が発狂している感じである。
ストーリーがブッ飛んでいる、というわけではない。言語レベルから発狂している(そもそも文字じゃない頁もあるし)。しかし読ませられてしまう。私は3日で読み終わってしまった。

ひょっとしたら思考回路が破壊されたり書き換えられたりしてしまっていないか心配である。それくらい、インパクトのある作品である。
一種の脳トレとしても使えるかもしれない、希有な作品だ(ワルオ)。

<蛇足>
 翻訳者あとがきで知ったのだが、ジョイスのフィネガンズ・ウェイクもスゴそう。というわけで、これも近日挑戦しようと思う。さっそく図書館で立ち読んでみたが、大変なことになっていた・・・

ゴーレム100 (未来の文学)
アルフレッド・ベスター 渡辺 佐智江
国書刊行会 (2007/06)
売り上げランキング: 31628

参考:
わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる:SUGEEEEEEEEEEE!!!「ゴーレム100」は超スゴ本
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