アーサー・C・クラーク「渇きの海」 [読書]
8月頃に読んだエスクァイヤ日本語版の特集「SF再読」の影響で、引き続きアーサー・C・クラークさんの作品を読んでる。というわけで、これも非常に有名な作品である。
22人の男女を乗せて、観光船セレーネ号は、月の渇きの海を疾駆していた。細かい塵におおわれた、風も波もない月の海原やそびえたつ岩山に、乗客はみな感 嘆の声をあげる。だが、その船を突然の地殻変動が襲う。一瞬のうちに船は、塵の海のなかに沈んでしまった!ふたり乗りダストスキー以外に近寄るすべのない 塵の海に沈んだ船を、いかにして援助するのか?息づまる救助活動を迫真の筆致で描いた、巨匠の長篇。
さて、本作はまだ人類が月に実際に到達されるよりも前に書かれたものである。観測状、月には海のように滑らかな部分が見えるが、ここは細かい砂(レゴリス)が積もっているという仮説があったようである。その仮説に基づいたストーリーは宇宙版海洋小説という独特なおもむきを与えており面白い(ワルオ)。
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