綾辻行人「十角館の殺人 」 [読書]
いわゆる「新本格」というジャンルがある。正確には「新本格派ミステリー」のようなのだが(Wikipediaなどをご参照)、だいたい90年代以降に書かれた本格推理小説のことのようである。有名どころであれば、京極夏彦さんや森博嗣さんなどもこの新本格の流れに属するようである。この、「新本格」というジャンルの皮切りとなったのが、この「十角館の殺人 」なのだそうだ。
というわけで、長らく気になっていたのだが、やっと手に取る機会があり読了。
これが、なかなかどうして大変に面白い推理小説だった。
詳しくはネタバレになってしまうので書くべきではないのだろうか、私は本作のプロットの元ネタの、アガサ・クリスティ「そして誰もいなくなった」をそもそも知らなかったので、二重の衝撃があるのである。このような形の推理小説というものがとても新鮮。だって、推理小説につきものの登場人物である○○が登場しないし、最後に○○も無いのである!
と、伏せ字でたいへんにしょうもない感想となってしまったが、現代ミステリとしてはぜひとも読むべき作品なのだろうと思う(ワルオ)。
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